もともと石狩市には生涯学習を活発にしようと、大きな二つの動きがありました。
一つは、市民団体「石狩市生涯学習講座企画ボランティアの会」が平成16年から開催してきたシリーズ講座「いしかり学のススメ」です。これは、石狩のまちをもっと知るために、自然や歴史などさまざまな観点から見つめる講座を市民が自ら企画するというもので、開催実績は30回を越えていました。これらの活動が評価され、平成19年度には石狩管内教育実践奨励表彰(社会教育部門)を受賞しています。
もう一つは、「学びのスタンプ制度運営委員会」が平成19年から行ってきた「石狩・学びのスタンプ」です。この制度は、平成18年度の「石狩市社会教育委員の会議」において、石狩市の新しい生涯学習を検討する中で生まれてきたものです。市民ボランティアが新たに運営委員会をつくり、これまで市内の団体等がそれぞれ開催していた講座の情報をまとめることで、より学びやすい環境を整えようと、これらの団体の協力の下で実現したのがこの制度です。講座に参加すると、専用の手帳にスタンプがたまっていくので、「励みになる」「楽しく学べる」と好評でした。
この二つの会が一つになり、平成20年6月、生涯学習のさらなる推進を目指し「いしかり学びをつくる会」として発足しました。会には「いしかり学のススメ」グループ、「学びのスタンプ」グループ、「市民カレッジ」検討グループの三つのグループを設け、活動を行いました。講座の企画・運営と講座情報の発信、学びのスタンプの運営などを行いながら、市民カレッジの開設に向けて集中的に検討を進めました。その結果、市教育委員会と協働で平成21年4月に「いしかり市民カレッジ」を開校することができました。石狩ならではのバラエティー豊かな講座を市民が自ら企画するとともに、可能な限り市民に講師をお願いするなど、市民が互いに学び合い、教え合う環境づくりを目指してスタートしました。
平成22年度には教え合う環境のひとつとして、新たに「まちの先生企画講座」を始めることになりました。「まちの先生」になって、皆さんの貴重な経験や知識を是非伝えて欲しいと思っています。