講座6 『洞爺湖・有珠山ジオパークを学ぶ』
2010/07/11
7月10日(土)講座6《プロフェッサーコース》『洞爺湖・有珠山ジオパークを学ぶ』の第1回「世界と日本のジオパーク」が花川北コミュニティセンターで行われました。講師は、北海道大学理学研究院准教授 新井田清信さんです。
さて、「ジオパーク」とは何でしょう?
「ジオ」は地球や大地のこと。「ジオパーク」は、貴重な「ジオ」の自然遺産を大切にする公園のこと。「ジオパーク」では、「ジオ」を楽しみ、「ジオ」に学び、「ジオ」の自然を保全しながら、自然と人との共生をめざしている。
2004年、世界ジオパークネットワーク(GGN)がユネスコの支援によって設立された。現在、21ヶ国、66公園が加盟している。日本ジオパークの取り組みはやや遅れて、昨年5月に、日本ジオパークネットワーク(JGN)が発足した。
現在、日本国内には、日本ジオパークネットワークに登録された公園が11ヶ所ある(道内にはアポイ岳、洞爺湖有珠山の2ヶ所)
11ヶ所のうち、洞爺湖有珠山、糸魚川、島原半島の3つは世界ジオパークネットワークに加盟が認められている。
講師の新井田さんは、「ジオパーク」についてこのように説明された後、北海道のジオパーク「洞爺湖・有珠山」「アポイ岳」を紹介されました。
・日本ジオパーク「アポイ岳」は様々な起源のかんらん岩から出来ていて貴重な学術標本であり、貴重な教育標本でもある。また、かんらん岩 からできていることにより810mと高い山ではないのに高山植物の宝庫となっている。
・世界ジオパークネットワーク加盟を認められた「洞爺湖・有珠山ジオパーク」のコンセプトは「自然と人との共生」である。有珠山の噴火は住民の生活圏内で起こり、噴火災害を最小限におさえる努力が続けられてきた。
このように道内2ヶ所のジオパークを具体的な事例をあげて紹介された後「ジオパークでは、ジオを楽しみ、ジオに学び、ジオツアーが活発に行われて、地域の活性化がはかられます。そして、ジオに感動した多くの人たちに『ジオをもっと大切にしよう!』と思ってもらえると期待しています」と結ばれました。
これに対して、受講者の皆さんからは
「世界と日本のジオパークの現状や日本の取り組み等がよくわかった。先生の話し方も大変よく、配布された資料もすばらしかった。次回の講義が楽しみです」「勉強した後で洞爺湖・有珠山に行ったら、今までと違った見学をするのではないか」「学生時代に戻った気分で聞いた。すばらしい講義でした」「専門的で難しい内容を素人でもわかりやすいお話で良かった」「内容は、私には難しかったが、70~80%は理解できた」「アポイ岳には何度も登っているが、今回のお話を参考に勉強したい」
などの声が寄せられ、皆さん、真剣に学ばれたようです。
第2回 「北海道の火山と洞爺湖・有珠山」が非常に楽しみです。