まちの先生企画講座1 『舌を鍛えて若々しさと健康を』
2011/06/21
6月19日(月)まちの先生企画講座『舌を鍛えて若々しさと健康を』の第3回「顔の表情筋運動をしましょう」を石狩市公民館で行いました。講師は、ボイス・トレーナーの相馬絵梨さん、受講者は17名でした。
相馬さんは、いつもながらのさわやかさで「皆さん、こんにちは、この講座もいよいよ今日が最終回ですが、私も頑張りますので、よろしくお願いします」と第一声!
「それでは、早速始めますが、皆さん、舌のトレーニングは充分できましたか?」
「先ず、これまでの復習をやってみましょう」
「最初は、リラックスの口を」
「ハイ、次は鏡を出して、舌吸盤を」
1,2,3,4~ポンとあちこちから良い音が。
「皆さん、良い音が出ましたね、しっかり練習されましたね」と相馬さんも感心。
「それでは、メトロノームに合わせて、4回通しでやってみましょう」
カチ、カチ、カチ、カチ、ぽん。カチ、カチ、カチ、カチ、ポン・・・・・・
「ハイ、お上手です。今度は、"長く&細く、べ~"をやりましょう」
1,2,3,4・・・
「細くした時、舌が谷の形にならないように気をつけて!これもメトロノームに合わせてやりましょう!」
「それでは、4人づつ組になって、1人がやるのを他の3人で見守りながら、やってみましょう」
4人組でやっている間、相馬さんは各グループを廻って、アドバイスされます。
受講生からは『始めは、舌が痛くなったこともありました』『舌吸盤の時、舌が丸くなるのです』『最初はうまくいかなかったが、練習してうまくいくようになりました』等などの声が。
「はい、前回までの復習をやりましたが、何か疑問はありませんか?」
「それでは特になさそうなので、次に進んで、今日のトレーニングをやりましょう!」
トレーニングの前に先ず、表情筋のことをお話します。表情筋は30種類以上の筋肉で成り立っています。普通の筋肉は、両端が骨とつながっていますが、表情筋は片方が皮膚とつながっているので、繊細な動きができるのが特徴です。
どの筋肉も同じですが、鍛えないと衰えていきます。表情筋を使わないと、ふけ顔になるのです(受講生、思わずドキリ・・・)
例えば、今の若い人は、表情がない、ふけ顔が多いと云われますが、パソコンやゲームばかりやって顔の筋肉を使わないからなのです。
逆に、表情筋を鍛えれば、若々しく表情豊かになり、顔のむくみ、たるみ、しわが改善されるのです。
1回目の時にお渡しした「主な顔の筋肉」という図をご覧ください。
この中で、ものを食べる時に使う"頬筋・きょうきん" 衰えるとあごの先にしわができる"おとがい筋" 衰えると口もとのたるみやしわの原因となる"口輪筋・こうりんきん"を取り上げて説明します。
表情筋が衰えるとふけた印象になると言いましたが、逆に、表情筋を鍛えるということは、衰えのリハビリーをするようなものなのです(なるほど納得・・・)
「それでは、今日のトレーニングに入りましょう!」
「最初は"お口ふうせん"です」
口の中の空気を右の頬に寄せて1,2~7,8 次に空気を左頬によせて1,2~7,8 今度は上唇の上に寄せて1,2~8 下唇の下に寄せて1~8 口の中を一杯にふくらませて1~8 最後に顔の筋肉を一気に脱力させてゆっくり"リラックスの口"へ。
「ハイ、そんな要領です。今度は、メトロノームに合わせてやってみましょう!」
1.2,3、~7,8・・・
「ハイ、お上手です!男性の方は化粧をしたりする女性と違って、日頃顔の肌に触れる機会があまりないので、このトレーニングをされると良いですよ」
「次に進んで、今度は"お顔くしゃくしゃ"です」
「このトレーニングは、顔を動かさず、真っすぐ正面を向いたままで行うことが大切です。自分の顔が原型をとどめないようになるくらい思い切ってやってみましょう!」
右手の人差指を立て、顔の前に持ってくる、顔は正面を向いたままで人差指の行方を目だけで追う。人差指と口の端が糸でつながっているイメージで、人差指の動きに合わせて口を動かす。
先ず右横へ1~8 右ななめ上へ1~8 右ななめ上をやめる1~4 右横をやめて左手の人差指に換える1~4 左横へ1~8 左ななめ上へ1~8 左ななめ上をやめて1~4 左横をやめる1~4 上に1~8 上をやめる1~4 下へ1~8 下をやめる1~4 手を口に近づけて口を一杯ふくらませる1~8 手を顔から離してすっぱい顔を1~8 急に顔の筋肉を脱力させてゆっくり"リラックスの口"に戻す。
「それでは、やってみて下さい」
「やってみて、何か質問がありますか?」という相馬さんの問いかけに・・・
『上と下が難しいです』『やっている時に口が開いてしまうのですが・・・』などの質問が。
「口が自然に開いてしまうのは、あまり気にしないで」と相馬さん。
『どうしても顔が動いてしまいます』
「慣れないうちはどうしても顔が動いてしまいますが、できるだけ真っすぐ向いて行うように心掛けて下さい。また、アゴがあがったりしますので、その点にも気をつけて」
「それと動作を戻す時は1個づつ前に戻すようにしてください」
「では、メトロノームに合わせてやってみましょう」
1,2,3,4、5,6,7,8・・・
「如何ですか?」と言われて『いやあ、疲れます』と受講生。
「皆さん、疲れたと感じるのは、普段いかに表情筋を動かしていないかという証拠なのです」
「実は、このトレーニングは、眼球運動のトレーニングでもあるのです、なるべく正面を向いたままで、眼だけを動かすようにしましょう」
「私は、顔にシミが出ると、ああ、トレーニング不足だなあ、と思ってトレーニングをやるようにしています。実際、またトレーニングをやるとシミは消えてしまうのです」と相馬さんはご自分の体験談を。
ここで、休憩に入りました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
再開後「ここまでで、何か質問はありますか?」と相馬さん。
『あくまで顔は真っすぐですよね』と受講者。
「そうです、できるだけ正面を向いたままで行って下さい、また、下を向く時、首の筋肉に力を入れないようにしてください」
「それでは、もう一度、表情筋のトレーニングをやりましょう!」
「先ず、お口ふうせんから。1セット4回をメトロノームに合わせてやりましょう」
カチ、カチ、カチ、カチ・・・・
「ハイ、良くできました」
「この運動は、唾液線も刺激します。それでは、"お顔くしゃくしゃ"をメトロノームに合わせて2回やりましょう」
終わって、受講生からまた『疲れます』の声。
「慣れないとなかなか疲れますが、皆さん、顔が温かくなっていませんか?」
「このトレーニングは美肌効果もあるのです」
「舌の運動と表情筋運動は、少しづつ、無理しないで、毎日続けることが大切です、皆さんこれからも頑張って下さい」
ということで、今日の講義は終了。
最後に相馬さんは
「3回にわたってトレーニングを行ってきましたが、皆さんはすごく優秀な生徒さんでした。私も大変楽しかったです。ありがとうございました」と結ばれました。
対して、受講生からは
『相馬さんの説明がとてもわかりやすく、説明だけでなく実践もともなって知ることが出来たので良かった』
『舌を鍛えることが、こんなに大事なことだということがわかった。表情筋のトレーニングはもっと時間があっても良かったと思う。親切な講師でわかりやすかった』
『表情筋という言葉や筋肉があるのを始めて知りました。これを機会にトレーニングを重ね若さを維持できたらと期待しています。できれば妻にも伝達研修を行い、老化防止に努めたい』
『トレーニングを始めてから唾液が多く出てきて、朝起床した時、口が乾いていることがなくなっています、感謝です』
『楽しかったです。今まで気にもしていなかった舌の位置など勉強になりました。出来るだけ口の体操を続けていきたいと思います』
『講義と実技が組み合わさり"まちの先生"の良いところが出た講座でした。これからも、講義と実技が組み合わされた(一体になった)ものが、"まちの先生"講座としては良いのではないでしょうか』
『表情筋トレーニング・・普段の生活であまり使っていなかったことを反省。豊かな人生は豊かな表情から、と考えて取り組みたい。発声法や口腔筋機能トレーニング法なども機会があれば学んでみたい』
『大変ユニークで楽しく内容のある講義でした。今後の健康や若々しさにもつながるもので、これからの自分の表情の変化を楽しみにしています』
等などたくさんのコメントが寄せられました。
講師の相馬さんの分かりやすい説明と身ぶり手ぶり表情豊かな指導法に導かれ、講義と実体験が絶妙なバランスで一体となった今回の講座は、皆さんがこれから若々しく生活していくうえで、大変参考になったようです。
舌の運動と表情筋運動を、無理せず、途切れず頑張って、皆さん、いつまでも若々しくくらしましょう!