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講座5 《プロフェッサーコース》 「北海道の果樹」

第3回「中央農業試験場、くるるの杜 見学」

2012/09/12

 9月7日(金)講座5《プロフェッサーコース》『北海道の果樹』の第3回「中央農場試験場、くるるの杜見学」を行いました。講師は北海道立総合研究機構 中央農業試験場 作物開発部 元主査(果樹)の村松 裕司さん、受講者は、38名でした。

 バスに乗り合わせて9時30分に公民館を出発、中央農業試験場のある長沼へ向かいましたが、野外見学には打ってつけの好天でした。

 バスの中で村松さんは、「試験場に着くまでに予習をしておきましょう」と、今試験場でどんな研究が行われているのか、詳しい説明をされました。
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 北海道の三大果樹は、りんご、桜桃(さくらんぼ)、ぶどうであるが、その内、試験場で品種の育成が行われているのが桜桃で、大玉で寒さに強い(桜桃は寒さに弱い)"ジューンブライト"と云う品種が育成された。りんご、ぶどう、については、道内に適した品種の選定や、安定生産技術の開発研究が行われている。

 特産果樹として、西洋なし、プルーン、ブルーベリーなどについて、品種選定や、安定栽培技術の研究、台木の選定(西洋なし)、幼木期の生育促進技術の研究(ブルーベリー)などが行われている。


  このように予習を済ませて、約1時間で中央農業試験場に到着。

 まず、場内へ入る前に、渡されたビニール袋でオーバーシューズを行いました。外から場内へ菌が持ち込まれるのを防ぐ為だそうです。
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 最初は、ハスカップやブルーベリーなど小果樹のフィールドを案内されました。ここでは、家庭でも良く植えられているが、なかなかうまくいかないブルーベリーの育て方を教えて頂きました。
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 買ってきたブルーベリーをいきなり庭に植えても駄目で、最初は、できれば、大きなポット植えにして、3年は実をつけないようにした方が良いそうです。ブルーベリー栽培で肝心なのは植える土で、酸性の土を好むので、ピートモス主体の土に植えなければならないそうです。植え替えの適期は秋。剪定も大事で、放っておくと小さい実がたくさん付くようになるので、短い枝は切ると良いそうです。

 ブルーベリーをうまく育てられない人が多いようで、この説明には、みなさん熱心に耳を傾けていました。

 次はりんごの畑で、ハックナインと云う品種を使ったジュース用多収栽培試験のお話を聞きました。
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 さらに、雪の害を少なくする栽培法も研究されていました。水平に伸びた枝は雪に弱いので、細く下がった枝を伸ばすような栽培法だそうです。
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 りんごの後は桜桃(さくらんぼ)です。

 最初に、試験場で育成された大玉で寒さに強いジューンブライトと云う品種の説明がありました。

 それから、さくらんぼの栽培法について教えて頂きました。

 さくらんぼは、とかく大木になりやすく、へたをすると庭のやっかいものになってしまいますが、若いうちに4本の枝を四方に伸ばすようにして、大きくなるに従って芯を切りつめるようにすれば、小ぶりな樹形で育てられるそうです。
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 また、もともとさくらんぼは、寒さに弱いので、剪定も秋ではなく、3月下旬に行うのが良いそうです。そして、枝を切る時は元から切らなければ駄目で途中から切ってしまうとかえって枝がいっぱい出てくるのだそうです。

 ブルーベリー同様、さくらんぼの栽培法の話にも、みなさんの関心が集まりました。

 ブルーベリーやさくらんぼの栽培法を聞いて、みなさん納得顔で、試験場を後にしました。

 次の目的地は、北広島市にあるホクレンの"食と農のふれあい広場"「くるるの杜」です。
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 「くるるの杜」に到着後は、先ず多目的ハウスで、注文したお弁当(なかなか美味でした)で昼食を取りました。

 昼食後は、体験農場を見学しました。ここでは、玉ねぎ、南瓜、人参、キャベツ、白菜、大根、トウモロコシ、さつまいも、など20種類弱の野菜が栽培されていて、時期には収穫体験などが行われているようです。
ここで、みなさんの目を惹いたのは、コンサドーレの選手が収穫を済ませたと云うじゃがいも畑や、さつまいも、落花生、オクラの花、ホップなどでした。
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 畑の次は、いちごやトマトが栽培されているハウスを見学したあと、ブルーベリー、ハスカップ、カランツが植えられている小果樹園に案内されました。ブルーベリーは、いっぱい実が生っていて、摘まんで食べたら、うまい!
ここでも、酸性土に植えなければいけないブルーベリーの栽培法をお聞きしました。
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 体験農場を見た後は、場内見学。

 場内には、サイロが据えてあったりして、なかなか好い雰囲気です。
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 売店もあります。
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 みなさん、あちこちゆっくり見て廻り、買い物をしたり、ソフトクリームを食べたりして楽しんでいました。

 こうして、本日の見学講座を終了、またバスに乗って公民館へ戻りました。

 天気が良かったこともありますが、みなさん、勉強と実益を兼ねた一日を充分に楽しまれたようで、それはアンケートのコメントにもよく現れていました。

「農学(アグリ)講習は、現場見学が重要であると痛感しました。土、水、風、、太陽、臭い、全て自然界の中です。感謝!」

「果樹を育てることを簡単に思って何でも植えては失敗ばかりで、秋に多く剪定しておりましたが、今日の説明を聞いて目からウロコの気分です。秋に向けてすることが沢山出来ました。今日参加出来て本当に良かったと思っています。ありがとうございました」

「基礎的な講義も必要と思うが、試験的で現実的な話が聞けて参考になりました。くるるの杜で新たな発見(北海道でも育つ野菜が)、大変勉強になりました。天候が良すぎましたが、楽しい一日でした」

「今日の講座、大いに参考になりました。我が家の果樹、かわいそうな扱いが多々あり、目からうろこでした。今日得た知識を参考にがんばりたいと思いました」

「お天気に恵まれ楽しい一日を過ごさせていただきました。サツマイモの葉のすばらしさにびっくりし、オクラも始めてみました。今度も又、このような企画をお願い致します」

「剪定など管理の仕方について勉強になった」

「講座の内容は、自分が知りたいことで、分かりやすく、勉強になりました。良かったと思います」

 

 

 



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