6月15日(月)まちの先生企画講座1「『力を抜けばカラダは変わる』~中国武術・八卦掌に学ぶ~」の第1回「力を抜く」とは、を石狩市公民館で行いました。講師は、札幌太極拳練成会副代表の川村ゆりかさん、受講者は21名でした。
「みなさん、おはようございます。今回は八卦掌と云う武術の教えを通じて、より良い体の使い方をお伝えしていきたいと思います」
「八卦掌は、みなさんあまり聞いたことがないと思いますが、太極拳、形意拳と並んで内家拳と呼ばれます。内家拳は、内功と呼ばれる身体訓練により、心身を内側から鍛えていくものです」
「この内功と云う練習をお伝えして、みなさんのふだんの立ち方、歩き方、動き方を改善していきたいと思います」
「先ず、第一のポイントとして、力を抜く、と云うことをやっていきたいと思いますが、これはとても大切なことなのです」
「今回の講座では、力を抜く練習を、色々な形(基本形)でやっていきたいと思います。特に、八卦掌では基本である力を抜いて歩くことをやっていきたいと思います」
「それでは、ここで八卦掌はどんなものなのか、実際にお見せしましょう!」
と、ここで川村さんの優美な八卦掌の演技が披露されました。
「それでは、基本練習を通して体をほぐしましょう!」
「ここに内功の基本形を書きましたので、参考にして下さい」
「最初に、腕振りの練習をやりましょう」
「まず、力を抜いて立って下さい。それから、腕を前後に振ります」
「やっているうちに緊張がほぐれてきます。すると気持ちが良くなって、腕が重く感じるようになります。それが、力が抜けてきた証拠です。のんびり呼吸しながらやっていきましょう!」
「次に、腕を交互に振ります」
「自分の体がどう云う風に動いているかを感じながらやって下さい。体と会話して下さい」
「3つ目はひねりの動きです。力を抜いてやわらかく体をひねって下さい」
「気持ちが良いなあ、と云う感じを大事にしてください。体がポカポカしてきませんか?」
「これを積み重ねていくと、体質が変わっていきます」
「今度は、足を動かします」
「最初に、足をもちあげてポンと落とします」
「今度は、足を後ろから前へ振ります」
「最後は、足を後ろに放り投げます」
「次は、腰伸ばしです。上半身をぶら下げる練習です」
「要点はたったひとつ、力を抜くこと」
「最後は、体ふりです」
「膝をゆるめ、腰をゆるめ、背骨をゆるめます」
「みなさんは、どこかを動かそうとしています。そうではなくて、自然にやってください」
「それでは、深呼吸をしておしまいです。少し休憩しましょう」
ここで休憩に入りました。。
「それでは、力を抜くとどうなるのか、みなさんに体験してもらいます。どなたか、私を押してみて下さい」
「重力にそって力を抜くと、このように押されても動きません」
「今度は、歩いてみましょう!ゆっくり歩くのは実は難しいのです」
歩いた後、まだ力の抜けていない受講者の動きが指摘されました。
「それでは、もう一度歩いてみましょう」
「そうです、そうです、そんな感じです、さっきより良くなりました」
「この歩き方を覚えて、冬までにマスターすれば、雪道でも転ばなくなりますよ」
「それでは次に円周を歩く練習をしましょう。ふたグループに分かれてやってください。途中で転換と言ったら方向を変えてください」
「そうそう、そんな感じです。ハイ、転換!」
「ここで、ちょっと休憩しましょう」
「歩き方は良くなりましたが、まだまだ力を抜ける余地があります」
「みなさん足で地面を蹴ろうとしています。八卦掌では地面を蹴らないで歩くのが基本です」
「それでは、今日はまだ少し時間がありますので、手の動きを付けて練習してみましょう!」
「八卦掌の基本型は八つの手の形です。やってみますね」
と、型が披露されました。
「それでは、先ず青龍探爪の手の動かし方からやってみましょう」
川村さんの手ぶりにあわせてやってみますが、なかなか難しい。
「それでは、一度座ってください。私がやってみますので、そのあとみなさんでやってみましょう」
「では、二つの輪になってやってみましょう」
「肘をゆるめて!腰をゆるめて!」
「はい、結構です」
「それでは最後に立禅の練習をして終わりにしましょう」
「腰巾に立ち力を抜いて手を胸の前に構えます。まあるい形です」
「肩の力を抜いて、胸をゆるめて、腰をゆるめて、膝もゆるめて、顎も頭もゆるめます」
「うまくいくと自然に呼吸が深くなりますよ」
「今は2分くらいやりましたが、慣れたらもっと長くやれます」
「はい、それでは深呼吸をして終わります」
こうして、本日の講座が終了。受講者からなんだか腰の具合が良くなったように思います、などの声も出て、みなさん早くも1回目で八卦掌の効果を体感されたようです。