6月9日(木)主催講座2「北海道の活火山」の第3回「十勝岳をめぐる~見学会/火山の現状を知ろう~」を行いました。講師は、北海道立総合研究機構 地質研究所の岡崎 紀俊さん、廣瀬 亘さん、高橋 良さんの3人、受講者は43名でした。
公民館からバスに乗り、途中要所要所で講師から地質の説明を受けながら、十勝岳を目指しましたが、今にも降りそうな空模様が大変気になるところでした。
新篠津の道はアップダウンが激しく、これは地盤が泥炭地だからなのだそうです。この地は泥炭地に客土して農地改良したのですが、地盤のゆるいところは沈下しがちで、今でも排水をしないと農地に水があふれるのだそうです。
三笠を過ぎて幾春別で最初の休憩をとりました。ここは、かっては炭鉱で栄えたところですが、休憩した場所からは炭鉱の櫓跡が見えました。
次に芦別の三段の滝で休憩しましたが、この頃から雨がパラパラ落ちてきました。三段の滝は、芦別川の上流にあり、砂でできた硬い地層だそうです。
さらに富良野、中富良野とバスは進みましたが、中富良野で休憩した頃には、雨が本降りとなってきました。
そこで予定順路の十勝岳望岳台には寄らず、先に北銀荘へ入り、雨が止むのを待つことにしました。
北銀荘では、昼食を取る前に、高橋さんから温泉についてのレクチャーを受けました。
温泉は、溶岩と溶岩の間を流れ、温度や成分は火山活動によって変化するそうです。
昼食のあと、温泉を楽しみましたが、弱酸性低張性高温泉の湯は、非常にやわらかな肌に優しい感じでした。露天では、幾種類か温度の違う湯漕があり好みに応じて選べるのも嬉しいものでした。
ゆっくり温泉に浸かっているうちに雨も少しは小振りになるかと期待したのですが、残念ながら一向に止む気配はなく、これでは望岳台に行っても何も見えないのが明らかなので、残念ながら今回は望岳台見学はあきらめて帰路につきました。
こうして、予定より少し早めに17時過ぎに公民館に着きました。今回は天候が悪くて望岳台見学が出来ず受講者のみなさんには大変申し訳ありませんでしたが、車中要所要所で地質のお話を聞き、温泉の事も学んだ旅でした。
この講座について、受講者からはたくさんのコメントが寄せられたので、そのいくつかをご紹介します。
「地質研究所の方が地形について色々説明して下さり、とても参考になりました。望岳台が中止になったのがとても残念でした。その分美術館などに寄れたら良かったと思います」
「火山は噴火すると災いを起こしますが景色や温泉、地熱発電などの恵みをもたらすことを知り、十勝岳の見学は天に逆らえず雨天で見えませんでしたが温泉の恵みを全身に浴び満足な講座でした」
「一日中のシトシト雨のせいもあり、肝を据えた感もあり、のんびり、しっかりくつろいだ贅沢な旅行をさせていただきました。雨天のせいで出番が予定より少なかった研究所の三名の方々、前回、前々回とお顔は拝見していましたので、お風呂上りにお話をすることができ良かったです。日ごろ何とも気ぜわしい暮らしをしているなか、妙に貴重な時間だった。地質、火山、地震について専門家がいてお話が聞ける機会があることに安心感をもった講座でもありました。道の凸凹や山々の形の地形にちょっぴり関心をもって眺められるようになったのは収穫でした」
「雨が降ってとても残念でしたが、吹上温泉≪白銀荘≫の風呂は最高でした。≪裸の付き合い≫でとても親睦を深めました。これも生涯教育の一環でした。又、バスでの途中深い山の緑がとても鮮やかで心が洗われる思いがした」
「今回は出発から帰着まで雨の中のツアーで、残念であったが白銀荘の温泉は大変良かった、満足である。残念だったのは、望岳荘に行けなかったこと。十勝岳連山の残雪の雄姿を観察できなかったこと。少なくとも望岳台には行ってみたかった。ガズの中で周りは見えなかったとしても望岳台の雰囲気は感じたかった」