5月25日(金)、主催講座2「騙されないために~騙される仕組みを知る~」の第3回「特殊詐欺被害の実例と対策」を花川北コミュニティセンターで行いました。講師は、札幌方面北警察署 生活安全課 生活安全係長 菅原克彦さん、受講者は37名でした。
以下はお話の概要です。
◇平成29年中の北海道内における特殊詐欺認知状況
認知とは、被害届が出されたもののこと。
・平成29年の特殊詐欺の発生件数は307件で前年より116件増、被害金額は約6億6,400万円で前年より約2億2,800万円(52.1%)増加している。又、そのうちオレオレ詐欺は件数は136件。
・特殊詐欺の被害者の男女別では、男98件、女209件で女性の被害が多い。
・年齢別では、64歳以下が100件、65歳以上が207件(67,4%)で高齢者が多い。
◇特殊詐欺被害者に届いた葉書の紹介
いかにも本物らしく作られている。
◇特殊詐欺被害者のメモの紹介
細かに指示を受けている様子が見て取れる。
◇メール被害の紹介
被害者にインターネット上の仮想通貨を利用させる手口。
◇自宅電話の対応策
留守番電話に設定すると良い。
この後、受講者から質問を受けながらのお話となりましたが、検挙率についてや対策まで多くの質問がありました。
◇加害者からの電話の録音
実際に加害者から掛かってきた電話のやりとりの録音を聞かせてもらいましたが、実に滑らかな話し方で、これならついつい騙されてしまうのも無理はないと感じました。
最後に菅原さんは、所属される課の電話番号を書かれて、いつでも相談してください、ただ夜間は電話が通じないこともあるので、そう云う時は、24時間対応の警察相談#9110に掛けて下さい、又、出前講座も行っていますので、気楽に声をかけて下さいと言って本日のお話を終えられました。
菅原さんの柔らかな語り口に受講者は親しみを感じたようで、多くの質問を投げかけていました。今後は何かあったらためらわず電話することでしょう。そう云う意味でも、今回菅原さんに来て頂いて大変良かったと思います。ありがとうございました。
受講者のコメントのいくつかをご紹介します。
「多くの人は自分は大丈夫と思っていますが、それは『今』ということで、もっと年齢を重ねるとどうなるかわかりません。なのに今が基準で先が見えない人が何と多いことか!やはり今のうちから用心し、注意する心がけが大切ですね。犯人の生の声を聞けたのは、大変貴重な体験でした」
「平成29年中の道内特殊詐欺件数が307件金額6億6千400万円という数字は、本当に驚く数字です。これは年々増加しています。まずは騙されないための対策が必要。つまり一人ひとりが詐欺にあわないための認識をきちんと持つこと、特に高齢者に対しては周囲の人がみんなで声掛け注意が必要。特に認知症の人(一人住まい等含む)は注意が必要。不審な行動にも注意。町内会、老人クラブ、施設等での防止のための講演会等を積極的実施も効果があると思う」