9月2日(月)、主催講座7「発展する石狩湾新港の役割」の第2回「最先端の物流センターを見学しよう」を行いました。受講者は56名。
石狩市公民館に集まりバスで新港地域の物流会社㈱エースさんへ向かいました。
物流会社だけあって敷地はかなりの広さ。
㈱エースさんは、昭和59年創業で新港地域には平成元年に進出。案内して頂いた第7物流センターは、昨年10月に竣工したばかりで、ピカピカでした。全館LED照明を使っているそうです。
24時間操業するために、レーザーの誘導で走行する無人フォークリフト(AGF)を導入。災害に強いハイブリッド型物流センターを目指しているそうです。
3台の無人フォークリフトを実際に動かして見せて頂きました。フォークリフトは、音楽に乗ってスムーズに動き、棚から商品を取り出し、別の場所に納め、仕事が済んだらきちんと元に位置に戻りました。流れるような滑らかな動きに、みなさんから思わず拍手が・・
無機的なロボットの動作に音楽をセットして人間的な暖かみを加味してあることに感心、説明された方がフォークリフトを彼と呼んでいるのも印象的でした。
昨年起きたブラックアウトでは、各社の自動倉庫は機能が止まってしまったが、この無人フォークリフト方式なら支障なく操業できるとのこと。バッテリーの寿命は8時間。
災害に強い、頼もしい物流センターでした。
㈱エースさんの次に、ホクレンパールライス工場さんを訪問しました。
工場は、平成14年に操業開始。徹底した品質・衛生・生産管理により安全・安心でおいしいお米作りを目指すと共にコミュニケーション型の工場を目指して見学体制を確立。年間約1万5,000人が見学しているそうです。
ビデオを見た後、見学コースを案内して頂きました。クイズなども設けて子供でも楽しく廻れるようになっていました。例えば、お米1俵(60㎏)を作るためには、どのくらいの広さの田んぼが必要なの?答えは、次のコーナーで分かりますが、1俵を作るために10m×10m(100㎡)が必要でそれはバレーボールコート半分の大きさ。
次に玄米からおいしいお米が出来るまでの生産工程を案内して頂き、品質・衛生にこだわったお米が作られている事を実感しました。
また、工場は中国向け輸出指定精米工場の認可を受けていて、国内の米需要が減少する中、対中国輸出は今後の北海道米の新たな活路として期待されているようです。
帰りに、ゆめぴりかとふっくりんこ混合のお米2合をお土産として一人ひとりに頂きました。
こうして、新港地域の2社を見学し、災害に強い物流や安全安心な食糧生産など私たちが安心して暮らせるために努力している会社を頼もしく思いながら公民館へ戻りました。
最後に受講者から寄せられたコメントを1回目、2回目に分けてご紹介します。
第1回目
「石狩湾新港の役割など無知に等しかったが、国際的な流れが良く判って面白かった。花畔埠頭の寄港船が全て釜山からとのこと。国際情勢が最も間近に感じられた。詳しく解説してくれた港湾のスタッフの方に感謝」
「石狩湾新港の大きさに驚いたのですが、何といってもタグボートに乗せて頂いたのは最大の楽しみでした。このような機会を作って下さったことに感謝」
「素晴らしい見学、体験ができました。カレッジの方々、また作業、案内して下さった皆様に心から感謝しています。個人では決して知ることの出来ない内容、学習の場でした。終始ワクワク、参加できて本当にラッキー!!楽しかった!!」
「最高の半日でした。天気が悪かったけど大変良かったです。新港は身近にあるけど船にまで乗せてもらって海から陸を見るのは珍しい事です。素晴らしい見学でした」
第2回目
「㈱エースでは最新型の無人リフトの動きに感心。説明して下さった方が『彼』と呼んでいるのにも納得しました。ホクレンパールライスでは厳しい品質検査をしていることを知り、北海道米の評価が上がったことの助けになっているのだと思いました」
「最新式のエースの無人フォークリフトの動きに感動しました。その動きに合わせて音楽まで鳴っているのが実に楽しくまるで遊園地にいるようでした。説明も的確でとても分かりやすかったです。パールライスは初めてでやっと見学でき感激です。見学コースの設計も見事、展示もさすがによくまとまっていて、まさに生きているミュージアムでした」
「エースの工場ではロボット化されていることに驚き、またホクレンでは、毎日食べているお米がこんなにも安心しておいしく食べられるように工夫されているのにはびっくり。とても良い見学会だった」
「昨年の地震ブラックアウトの影響を詳しく知りたかった。エースは、未稼働、パールライスは停電回復に時間がかかったとか。もっと詳しく知りたいと思った。工場はできても雇用は増えないと云う現代の課題に直面しました」
「昨夜、災害時の物流、停電、今後の模索が放映されていましたが、その答えを見せていただいた気がします。唯々驚くばかりです。ライスセンターの方も、どちらも労働者が少なくて成り立っているのですね。ありがとうございました」