11月26日(火)、まちの先生企画講座3「おいしい珈琲教室」の第3回「抽出応用編~焙煎の違う3品種飲み比べ」を花川北コミュニティセンターで行いました。講師は、徳光康宏(徳光珈琲)さん、受講者は20名でした。
以下は講座の概要です。
1.収穫後乾燥して袋詰めし、船で消費国へ運ばれるまで
◇乾燥工程
乾燥期間は、できれば10日から2週間でゆっくり乾燥させるのが望ましい
レスティング期間は水分値を測って調整するが、水分は出来れば11%くらいが望ましい
◇脱穀して袋詰めし、船で運ばれる
日本には、横浜か神戸に入荷、時期は年末位が多い(珈琲にもしゅんがある)
従来は大手以外は自由に輸入できなかったが、近年はグループ化して良い豆を選択して輸入できるようになった
2.焙煎について
◇焙煎度合いは8区分(一般には6区分で販売されている)
~浅煎りでは柔らかい酸味があり、深煎りではコクのある丸い苦味がある~
3.グァテマラのミディアム、シティ、フレンチ各ローストを淹れて飲み比べる
①3種の焙煎の淹れ方の違いを図で説明
抽出のポイントは粉量と湯量
本日は、ミディアム15g、シティ18g、フレンチ22gで淹れる。
泡の大きさは、ミディアムが50円玉くらい、シティは100円玉、フレンチは500円玉くらい。
粘性を意識することが大事。
フレンチは意識してお湯を細目にゆっくり落とす。
②珈琲を入れずに注ぎ方を練習
③焙煎の違う豆を観察
右からミディアム、シティ、フレンチ各ローストした豆(色や香りの違いを確かめる、よく見ると粒の大きさも違う)。
「今日は、違うな、と云う事が分かればよいです、どう違うかは難しいので」と徳光さん。
対して「やっぱり違うネ」と受講者。
③シティローストを淹れる
最初は、徳光さんが淹れてみせてくれました。受講者は、集まって熱心に観察。
出ていく分だけ注ぐ。お湯の高さ、太さ、回転のスピードを意識する。最後は、珈琲が出ている状態でドリッパーをはずす。
いよいよそれぞれでやってみます。
そして、淹れたものを飲んで見て・・「おいしい!」
前回同様、同じ珈琲を淹れたのに人によって味が違います。お湯の注ぎ方で差が出るようです。抽出のやりかたがいかに大切かがわかります。
④ミディアムローストを淹れる
シティと同じように最初に徳光さんが抽出を指導。ポットは動かさないでドリッパーを動かす方法もあるようです。
ポットの動きを小さく。シティに比べて、泡のひろがりが早くふくらみも小さいことを確認。
各自で淹れて、味を確かめます。
⑤フレンチローストを淹れる
また集まって、徳光さんから教えてもらいます。
見た目にも粉の量が多い。泡もかなり大きい。「粘性を意識してくださいね」と徳光さん。
この講座で最後の抽出。
焙煎の違う3種を飲み比べてみて、その違いが良く分かりました。
こうして3種の焙煎の飲み比べは終了。
「みなさんは、どれが好みでしたか?」との徳光さんの問いに、一番多く手が上がったのはシティでしたが、まあこれは個々の好みでしょう。
3回の講座で、受講者が一番認識したことは、品種や焙煎の違いもさることながら抽出の仕方でいかに味が変わるかということでした。これからも、この講座での経験を生かして、工夫を重ねながらおいしい珈琲生活をおくり続けて欲しいものです。
最後に、丁寧に教えて下さった徳光さんにお礼申し上げたいと思います。ありがとうございました。
受講者のコメントをいくつか紹介します。
「三種の焙煎を味わって、一人前のコーヒー通になった気分です。色々な小道具もそろえて、時々我が家で楽しんでいます。趣味が一つ増えて豊かな気分です。忘れないように~」
「煎り具合による淹れ方の違いが良く分かり、家での楽しみ方の幅が広がると思います。より深く学びたいと思いました。奥が深くてとても楽しく学ぶことができました。是非、教室にも行きたいと思います。ありがとうございました」
「豆の炒り方によって抽出する時のグラム数が違うとか、酸味、苦味の違い他産地によっての味の違い等、参考になることが多く、何と言っても美味しく抽出するには技術的なことが大切と、徳光さんの落すコーヒーを味わって分かりました」
「とても楽しい講座でした。個人的にはシティかフレンチがおいしかったです。コーヒーを飲んで眠れないことはないので今日帰ってから再度淹れてみます。ありがとうございました」
「同じ豆でも焙煎の違いにより味に違いが出て、今迄フレンチは好きではありませんが考えが変わりました」