10月1日(土)、まちの先生企画講座2「石狩の海で拾える宝石~メノウを知ろう」の第3回「メノウ研磨実習」を行いました。受講者は23名でした。
今回は、前回海で採集して来たメノウを磨く実習です。
さて、時間内でどの程度メノウの輝きを引出せるのか楽しみです。
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〇はじめに
1)メノウの硬度についての説明
・10° ダイヤモンド(石の中で1番硬い)
・7° ヒスイ 水晶 メノウ
・5° ガラス
・3° 大理石(蛍石)
・2.5° 爪
・1° 滑石(勾玉など)
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「今日はガラスより硬いものを手で磨くという原始的な作業になります。コツコツと頑張っていただければと思います」
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2)研磨の手順
◇机上に準備したものの確認
・下敷きに新聞紙
・水の入ったボトル
・やすり6枚とやすりが入った袋
・ハンドティッシュ
*その他、水の入ったバケツ
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◇やすりの種類
・やすりは、数字が小さいほど粗目で、大きいほど細目になる。
・石を磨く場合は、粗いものから段々細かいものに移っていく。
(粗 80番 150番 320番 800番 1200番 2000番 細)
・ホームセンターで買ったものを、4分の1にカットしてある。
・粗いものは布やすり、番手が上がると耐水ペーパーのもの。
・磨いていると熱をもって粉が出るので水をかけながら行う。
・番手は倍倍で上げていくと磨き残しなくきれいに仕上がる。
80➞ 150➞ 320➞ 800 ➞1200 ➞ 2000
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3)磨き方
・やすりに10円玉~100円玉ぐらいの広さに水を垂らして磨く。
・一番平らな部分を、墨を磨るように動かして磨き具合によって出る艶を体感する。
・やすりは角の方から使い、研磨剤が融けて水がしみてきたら場所を変える。
・時々ティッシュで拭いて確かめ、自分で納得したら次の番手に移る。
・バケツの水でゆすいで、研磨具合を確かめる。
〇研磨開始
メノウを指で挟み、やすりで磨る音が一斉に部屋中に響きわたる。
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平らな面の方が磨きやすい!
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水で濯いでみると、キラリと光るところが見える。
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60分ほど経過して、艶が出てきました。
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平面がきれいに磨かれています。
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黒い点は凹んでいるところです。
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磨いた面が判りますか?
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磨かれた部分がハッキリわかります。
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受講者の方が2回目に拾ったシーグラスを自宅で磨いたものを見せてくれました。
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(すばらしい~の声)
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こんな大きなものに挑戦しています。
この大きな石の中にメノウが潜んでいると信じて磨いています。
〇おわりに
講師の三戸さんが指導の合間に磨いたものを紹介してくれました。80番から2000番までを使って仕上げると、こんなふうになるんだということを確認していました。
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三戸さんは最後に「独りで黙々と磨いても良し、同じような趣味の方と楽しく磨いても良し、という時間を過ごしていただけたと思います。メノウ自体はどこでも拾えて希少価値のものではありませんが、拾うことや磨く楽しさを心の宝石として味わっていただければと思います」と締めました。
〇メノウ研磨に挑戦した受講者の感想
「全く知らない世界という感じで、楽しい体験をさせて頂きました。ありがとうございました。厚田の海岸にメノウ拾いに行きたいと友人と話していました。感謝しています」
「疲れましたがやっと美しい宝石になりました。先生、皆様有難うございました」
「わあ、筋肉痛、私にはもう無理。その割に一面さえできていない。欲張って大きいのを磨きはじめたが、終えるにはこれから一生かかるでしょう。楽しい!ワクワクドキドキの講座でした。"心の宝石"すてきね」
「久し振りに楽しい一時。出来れば最終講座日に何か結果か目的物が作れると良かったのでは、無理かな。昔、親に云われ乍ら紙ペーパーを動かしていたのが思い出される一時でした」
「メノウの硬さにはまいりました。まが玉を作った縄文人はヤスリなかったのに大変だったろうに」
「先生の説明もわかりやすく、やすりの説明も良くわかりました。何度も水を取り替えて下さったスタッフの皆さんありがとうございました。楽しかったです」
「今日は、手で磨をくのとても大変でした。これからも石狩の海岸で宝(石)をさがしたいと思います。とても楽しく過ごせました」
「"石狩メノウ"特産品づくり出来そうですね。石狩発の『美術工芸品』として発展するとよいですね」
「紙ヤスリで石を磨く、初めての体験です。なにか小学生に戻った気分になりました」
「いろんな講座に参加したいと思います。いい時間でした」
「人をみがく事、石をみがく事、ともにむつかしい」