令和6年6月25日(火)まちの先生企画講座2『大人のための絵本セラピー』の第2回「ちいさな奇跡」を、いしかり市民図書館視聴覚室で行ないました。今回の講師は絵本セラピスト協会認定絵本セラピスト®の田中美代子さんで、受講者は14名でした。
『皆さんは大人になってから絵本を読んでもらったことがありますか?絵本は子供だけのものではありません。様々な経験をもつ大人だからこそ経験を踏まえて心に受け止めることが出来ることもあります。絵本を通じて自分を大切に思える時間になればいいと思います。
作家の柳田國男さんが「人間は一生で3回絵本に出会う。一度目は子供の時、二度目は自分の子供のために読んであげた時、三度目は年齢が落ち着いて自分のために読む絵本がある。そのために絵本があるのではないか」とおっしゃっておりました。
今回は「ちいさな奇跡」というテーマで5冊の絵本を読みながらお手元のワークシートを使って進めていきます。帰るときに楽しかったなとか絵本読んでみようかなとか思っていただけるとうれしいです。』という田中講師の言葉で始まりました。
受講者にワークシートが配られ、「お約束ごと」について一言説明がありました。
一冊目は「ぼくのにゃんた」という本です。
すごい数の猫グッスのようなニャンタの変身だったのですが、もしかしたら自分の周りにもにゃんたがいるんじゃないかなぁと探してみるのも面白いかなぁと思います。
そして見つけたら「にゃいす!」とポーズを決めてみるといいかも知れません。
では、2冊目は「だいすき、でもひみつ」です。ちょっと、足の裏がむずむずするかも知れません。
読後、4つのグループに分かれてワークシートに記入後グループ内で自己紹介をしました。
3冊目は「としおくんむし」。虫になるほど君が好きというお話しです。
男はつらいなぁとかやっぱり女子はしっかりしてるなぁとか、残念ながらとしおくんは力尽きてしまったのですが、そこで皆さんはとしおくんに聞かせる感じで「自分はこんなに頑張って成功した」ということを書いてみてください。グループ内でシェア後、グループ代表者より発表。
たまには、自分のキラキラしているところを思い出してみると笑顔になるんじゃないかなぁと思います。
4冊目は「おおきなテーブル」を読みます。
読後、各自が本の感想をワークシートに記入後グループ内でシェア。
最後は「海のアトリエ」という長いお話しです。
今回は「ちいさな奇跡」というテーマにしましたが、出会いという偶然が重なり合う奇跡の中でひとはどれくらいそれに気付きながら生きていけるのか、最近はひとと関わるのが苦手という方もいますけれどひとと関わることで成長していくという事を忘れないでほしい。
本日はありがとうございました。
残りの時間も少なくなりましたが、「いつかあなたをわすれても」という桜木紫乃さんの絵本を紹介します。
以上が講座概要ですが、本日も田中講師の朗読や笑顔に心身が癒やされました。
最後に、受講者から寄せられたコメントをご紹介します。
「講座に参加する前は、絵本は子供が読むものだと思っていました。しかし、今回の講座で絵本の読み聞かせを聞いて、絵本の感想やいろいろなことをみなさんと話すことができて普段考えることのないようなことを考えたり聞いたりできてとても楽しかったです。色んな世界に入り込むことができて大人こそ絵本を読むべきだなぁと思いました。楽しい時間をありがとうございました」
「幼少期以来、絵本に触れる時間となりました。前までは、小さい子の暇つぶしや楽しませるためのものであると思っていましたが、今日の講座を受けて絵本からの学びがあると分かり感動しました。貴重な機会をありがとうございました。この先も絵本と一緒に生きていきたいです」
「グループ討議、勉強になりました。まとめて人の前で話すことはよい事です。おとなの絵本教室素晴らしい」
「子育て・介護など、これまでの人生を次々に思い出し、なつかしくなった。テーブルのメンバーさん達から聞く話も興味深かった。これまでの体験に元気づけられ感謝してこれからも生きて行きたい。改めてそう思えた集まりでした」
「大人の絵本という感じでした。擬人化されてると思って考えたり物語の続きを想像してみたり・・・色々と思うところのあるお話しでした」
「本の読み聞かせは大人になって初めての経験で童心に返り楽しく勉強させていただきました。読み聞かせは私もやってみたいと思いました」
「絵本が好きで参加。心も身体もしんどくなっているとき、ホッとした時間でした。ありがとうございました」
「今回はグループの中でのそれぞれのお話しが大変面白く好い気分で過ごしました」
「やはりしみじみと心に伝わる絵本の時間でした。数人のグループで感想を分け合うことの大事さも感じました。ありがとうございました」
「違った自分に出会えたひとときでした。楽しかったです」
「今日もたくさんの絵本をよんでいただきありがとうございました。楽しかったし、勉強になりました」
「(おおきなテーブル)と(いつかあなたをわすれても)の絵本がとても共感できました」
追記:絵本会のご案内です。